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1.霧と繭 |
★★★★★ |
ほぼ4つのコードだけで進行するシンプルな曲。
しかしリフやメロディは個性的でカッコいい!!
最後の『おちてゆけ』からの展開がいいね。『終幕!バッドエンド!』みたいな感じで。
ちなみにこの曲は元々『惨劇の夜』という曲だったが、歌詞が余りにも惨劇過ぎたので、
インディーズでも発売することが出来ず、歌詞が全て変更されたという逸話が…。
『惨劇の夜』は『楓〜if trans〜』というビデオで視聴することができます。
「このまま戻れない時を貴方なしで生き続けた 記憶が私を苦しめそこから幕が開きました」 |
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2.S |
★★★☆☆ |
これまた非常にシンプル。ミドルテンポでノリの良い曲です。
サビ、メロ、間奏の3種類ほどしか演奏パターンがない!
まだDir en greyの前身バンド「La:sadies」だった頃の色合いが強いと思います。
最後のシャウトは「現実社会」と言っているのかな?
「水滴ニ映ッタ 嘆キノキャンバス 瞳ニ焼キ付ク 黒イノスタルジア」 |
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3.Erode |
★★★☆☆ |
この曲はボーカルよりも楽器隊の働きがよく目立ちます。
ギターのメロディといいベースラインといい、本当にカッコいい。
しかし、あまり抑揚する場面はなく、5分以上もあるのでダレる…。
とにかく楽器隊のカッコ良さに心酔するための曲!
「今は嘘でもいいなら抱き締めようか 君の為になるなら何度でも見つめた」 |
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4.蒼い月 |
★★★☆☆ |
変拍子でトリッキーな曲。
昔はライブで定番の曲だったらしく、「Blue & Die」で盛り上がるらしいのだが、
自宅でCDで聞くには、少々物足りない曲。
しかしこの奇妙な感じはちょっと癖になるかも…?
「今度二人で蒼色のあの空を いつまでも見ていよう」 |
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5.GARDEN |
★★★★★ |
切ない系のアップテンポなロックナンバー!
楽器隊もボーカルも言うこと無し!非常に良くできた曲です!
一つ難点を挙げるとすれば、途中のギターのみになるところの音の薄さ…!
(「楓〜if trans〜」のPVでは直っていますが)
メロディが美しく、普段Dir en greyを聴かない人にもお勧めできる曲です。
「枯れてゆく悲しい花は幾千の夜を見た セピア色に映した貴女の姿」 |
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6.秒「」深 |
★★★★☆ |
重低音で攻めていく激しいロックナンバー。
イントロのリフが非常にカッコいい!展開も素晴らしい!
サビ前にギターを入れて溜めるところがいい。サビへの推進力になってますね。
歌詞は、清春の影響を受けまくりでちょっと残念な感じ。
まぁ後々、この曲が大化けするのだが……。
「箱に詰められた 孤立した物 サンプルの塊」 |
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総じて・・・ |
★★★★★★☆☆☆☆ |
Dir en grey結成後、すぐに作られたミニアルバム。
処女作とは思えないほど完成度が高くて、他とは一線を画す才能を感じられる!
だが、まだ自分達の世界観を確立しているとは言えず、ところどころに黒夢の影響がチラホラ…。
当時の録音環境のせいもあるのだろうが、全体的に音がスカスカで聴き応えがないのが残念。
楽曲は非常にいいので、本当に勿体無い。
当時はこのアルバムを『スゲースゲー!』と言いながら聴いていたが、
今(2008年)のDir en greyを知ってしまうと───。10年で成長しすぎです。
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1.GAUZE - mode of adam - |
★★★☆☆ |
京が数を数えている後ろで、遊園地のような音楽が流れてます。
眠りの中で、幸せな思い出、または理想を思い描いているといったところでしょうか。
その後、楽しい音楽は終わり、激しい音楽が始まります。
そしてそのままSchweinの椅子へ…。
とても意味深なインストになっています。 |
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2.Schweinの椅子 |
★★★★★ |
「Geist Seele Wille Zelle」というコーラスがカッコいい壊れ系ナンバー!
アレルギーの歌?
最初からこんな曲なんで「Dirってこういうバンドなの?」と思うかもしれませんが、
大体それで合ってます。
休む暇のない怒涛の流れるような展開、聴いただけでテンション上がります。
途中の語りが凄くいい味を出していて、たまりません。
タイトルのSchweinとは、ドイツ語で「ブタ」という意味。「シュヴァイン」と読みます。
「痛みを知れ 吐き気を知れ 快楽アレルギー」 |
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3.ゆらめき |
★★★★☆ |
シングル3枚デビューの中の1枚です。
アップテンポな切ない系ロックナンバー。
前曲のSchweinの椅子から、流れるように繋がります。曲としては繋がってないけどw
全体的に美しいメロディが散りばめられ、非常に聴きやすい。
「えっ?さっきのSchweinの椅子と同じバンドなの?」と思ってしまうくらい
普通にサラリと聴けてしまう曲である。
「帰れなくて忘れたくて“ゆらめく”事のない愛を君に」 |
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4.rason datre |
★★★★★ |
ギターがカッコイイ、奇妙なロックナンバー。
鋭いカッティングや、グニャグニャした音が不定形で不安感を煽ります。
しかし非常にメロディが立ってるので、聴きやすい。ある意味正統なビジュアルロック。
この曲のギターソロはメロディラインが美しく、非常にカッコいい!
歌詞の内容は、自分に対して自らの存在理由を問いかける感じかな?
「君を苦しめるのは僕かそれとも彼女か 1人の僕が囁くのさ」 |
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5.304号室、白死の桜 |
★★★★★ |
最高のミディアムバラード!
メロディセンスが半端無いし、歌詞のセンスも半端無い。
不治の病にかかり、大切な人のことさえも忘れてしまった主人公が
死の間際に思い出すというストーリーが泣ける。
何気にドラムのテクニックが凄い。
コレを聴かなきゃ損!
「304号室静かに運ばれていく中で 二度と君を忘れぬように」 |
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6.Cage |
★★★★★ |
2ndシングルになるのかな?4thシングル?
マゾとサドのSMの歌…じゃなくて、母に虐待を受けた子供の歌です。
昔のトラウマから、人を信じられず、大事な人を壊してしまうという話だと思います。
ダークな雰囲気なのに、相変わらずキャッチーです。覚えやすい。
イントロのオルゴールがYOSHIKIアレンジっぽいなー。
「時計は左回りでも犯した罪は帰れず 最初で最後の理解者 壊した」 |
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7.蜜と唾 |
★★★★★ |
「show ・ lie ・ mad ・ sexial」に尽きる。
激しくカッコ良く変態に、しかしサビは驚くほど美しく。
歌詞が余りにも下品なので、女の子の前で歌うのはかなり勇気が必要!
曲のアレンジが完璧だと思います。聴いていて全然飽きない。
ボーカルが徐々に激しくなっていくのが本当に良い。
タイトルは「ミツとツバ」を鏡文字にすることにより、「ツミとバツ」と読ませます。
なかなか斬新なアイディアで、気付いた時は「おぉ〜!」と思いました。
「12月24日、また一人罠に落ちたね Q+IIの君を舐め尽くしたなら薔薇薔薇にしてみようか」 |
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8.mazohyst of decadence |
★★★☆☆ |
ものすごーーーくダルくて長い曲。
薫曰く「飛ばしたくなるようなダルい曲を作りたかった」だそうです。
歌詞は中絶された赤ん坊の視点から書かれています。
余りにも痛々しく、カラオケで歌った時のドン引き率は間違いなくナンバー1。
途中に医者と母親の語りが入るのだが、それを聞く度に京は声優業をすればいいのにと思う。
イントロがめちゃくちゃ妖しくて、大好き。
「冷血に満ち溢れた瞳に血塗れの右手の無い僕が写る そのまま黒いビニールに包まれた」 |
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9.予感 |
★★★★★ |
Dirの3rdシングル(5th?)。
小細工はほとんど無く、正統なビジュアルロック。
ドラマの主題歌にもなったので、Dirを知らない人でもこの曲を知っていることがある。
全体的に明るく、サラリと聴けてしまう一般受けしやすい曲。
しかしベースラインや語り、3度目のBメロ、ラストの大サビなどはDirならでは。
しかしこのアルバムの曲は、よく語りが入るなぁ。
「変えれない 帰れずに 無口な愛 静かに静かに絡めあう二人」 |
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10.Mask |
★★★★★ |
カッティングが気持ちいい軽快な曲。
相変わらずキャッチーだが、アップテンポに変拍子でなかなか難易度が高い。
歌詞はドイツのナチスだったり、飛び降り自殺だったり、謎が多い。
しかし、延々と続くアウトロがこの曲の最大の謎である。
「羽を広げてみよう崩れゆく夢 叶わぬ夢 地面に早く散りばめ」 |
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11.残 -ZAN- |
★★★★☆ |
シングル3枚デビューの1枚であり、初期のDirの中では一際ぶっ飛んだ曲。
これをMステで演奏し、全国の子供を泣かせたことは伝説。
ハイスピードで不協和音、ボーカルはほぼシャウトのみ。
もはや歌詞通りには歌っていないし、何がなんだか解らない。
日本のビジュアル系ロック界に衝撃を与えたことは間違いない。
Dirの原点とも言える曲。
「PSYCHO 歪む回る中… PSYCHO 残酷のまま…」 |
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12.アクロの丘 |
★★★★★ |
シングル3枚デビューの1枚で、壮大なバラード。
静かに進行するが、サビでパッと開けて盛り上がる。
ギターソロ有り、ベースソロ有りで、聴き所はたくさん。
少々長いが、非常にいい曲。ところどころにDirらしいメロディラインが…。
カラオケでは、Aメロのエコー部分も歌うかどうか悩むところである!
「枯れる花 あの頃のように もう一度だけでいい 綺麗に咲きたくて」 |
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13.GAUZE - mode of eve - |
????? |
実はこの曲、ほぼ全てがアクロの丘の後…つまり12トラック目の最後に収録されており、
この13トラックだけを再生すると2秒で終わるという罠的な曲。
1トラック目のadamではどんどんカウントを下げていったが、eveではそのカウントが0になる。
音と雰囲気から察するに、何かが終わり、何かが生まれたのだと思われる。 |
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総じて・・・ |
★★★★★★★☆☆☆ |
Dir en greyの1枚目のフルアルバム。
彼ら曰く、全曲シングルで出すつもりで作ったらしく、それぞれが非常にレベルが高い。
メロディセンスが非常に良く、京のシャウトは一度聴いたら忘れられないインパクト!
初期の頃らしいビジュアル系っぽさ全開だが、楽曲の良さのおかげで意外とサラリと聴ける。
V系にドップリ漬かっているファンからすると、Dirの最高傑作はコレだという声も多い。
この時からコンセプトは『痛み』だが、このアルバムの隠れたコンセプトは『病院』だと思う。
病気や病院に纏わる曲が多く、アルバムのタイトルも『ガーゼ』だし、多分意識しているのだろう。
なお、当時はビジュアル系が流行っていたこともあって、Dirの中では最も売れたアルバム。
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1.deity |
★★★★☆ |
インストかと思いきや、歌も入ってます。
でも歌詞がロシア語で何言ってるかわからないので、ほぼSE!
そしてこのメロディ…どっかで聴いた事あると思ったら、ハンガリー舞曲!
ちなみにクラシックはパクリになりません。著作権の期限は50年!
これがパクリなら、平原綾香のJupiterもパクリになっちゃうでしょ><
曲は普通に激しくてカッコイイです。途中で入るアルペジオが美しい。
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2.脈 |
★★★★☆ |
Dir en greyの代表的な曲。
メロは淡々と、サビはメロディアスというこの構成は、
後のFILTH、OBSCURE、朔まで生きてきます。
Dir曰く「サビで興味を持って貰うために作った」だそうです。
確かにサビ以外は何がなんだか解らないですが、聞き込むとカッコイイ!
途中のセリフは早口で、カラオケで言えたら凄いです。
しかしDir en greyの歌って、よく壁に埋められますよね。
「紅く甘く螺旋を描いた記憶を 土に還して」 |
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3.理由 |
★★★★★ |
シングル候補にもあげられた曲。
現実を含んだ非現実、京の世界観がはっきり滲み出た一曲だと思います。
この曲を聴くたびに、歌詞は読むたびにハッとさせられます。
これから出会うであろう大切な人のためにも、悔いなく人生を過ごしたいですね。
ラストの「君を思う」で感極まって、鳥肌が立つ…。
「信じることが辛く 君の過去を知った 忘れられないのは君のほうなのに」 |
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4.hypodermic syringe an injection |
★★★★★ |
このアルバムで最も変な曲。
展開がめまぐるしいが、聴き所は非常にたくさんあります。
詩も一見めちゃくちゃですが、細かい遊び心も満載です。
そしてラストの大サビは必聴。
突然メジャーキーになって、明るさ炸裂です。
「とっても綺麗で細くて ダンだん断danむかついて来たよ だから吊るしたんだ」 |
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5.Hydra |
★★★☆☆ |
京のシャウトを堪能するためだけの曲。
もうノリだけで勝負。ライブでは一時だけ定番でした。
歌詞にSid Viciousが出てきますが、京はシドが好きなんだろうかw
「I wanna be an anarchist, too DEAD BORN」 |
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6.蛍火 |
★★★★★ |
(´;ω;`)ウッ…なんで蛍すぐ死んでしまうん…
戦争の歌です。これは痛々しいなぁ。
雰囲気出すぎです。目を閉じて聴いてみてください。
畳部屋の中、ろうそくの明かりで白黒写真を眺めている女性が浮かんできます。
物静かですが、この曲に篭った力は計り知れない…。
「水面に浮かぶ貴方だけ戦場の中映し出す」 |
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7.【KR】cube |
★★★★★ |
シングルだと「ママー 飴玉落っことしちゃった…」っていう声が入ってるんですが
アルバムだとカットされてますね。。あれ、妙な雰囲気出てて良かったんですが。
変な曲だけど、音やメロディは超カッコイイ。サビの歌詞は、まさに唯一無二。
私事ですが、Dirで初めて買ったシングルはこれです。
「鬼さんこちら手の鳴るほうへ 祇園で遊んだ幼い日を」 |
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8.Berry |
★★★★★ |
和な曲が続いてきたけど、急にアメリカン。
最初の声、少女だと思ったら少年らしい。
テンポが早い早い!このイントロは聞いてて気持ちがいい。
サビは転調して急に和むメロディ。だけど歌詞は残忍です。脳漿=ジャム。
間奏の裏で聞こえる犬の鳴き声が、どう聞いてもファミコンの音です。
「朝は決まって大好きなパン ジャムをたっぷりつけて お前から撃ち抜こうか」 |
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9.MACABRE―揚羽ノ羽ノ夢ハ蛹― |
★★★★★★★★★★ |
超超超長名曲です!! Dir en grey史上、最も壮大で切なく苦しく悲しいグロテスクな曲。
ちなみに、上の長は誤字じゃありません。10分くらいあるんです、この曲。
雰囲気ですぎ。。なにこのダークなメロディ。イントロから胸を締め付ける苦しいメロディ。
サビのアルペジオは悶絶するくらい綺麗だし、京も感情篭りすぎ。まじで泣ける。
そして歌詞。なにこの天才的歌詞。Dir en greyの底力を見た。
長いってだけで、この曲の良さを解ってくれない人が多くて残念です…。
「パラリグラリ薔薇バラの君 羽はもげて 蛇の皮が似合う様な?」 |
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10.audrey |
★★★★☆ |
軽いノリでずんずん進む軽快な曲。
歌詞が面白く、あービジュアル系だなという印象もありつつ、京独特の味も出ている。
キャッチーで、ついつい口ずさんでしまいそうなメロディなんですが、いまひとつ名曲になれない。
何故かというと、ズバリ曲の位置が悪い。
前後にMACABREと羅刹国があるんじゃ、印象が薄くなるのは仕方ないね。
「愛という物は形に為れば消える 背後で囁く君の答え」 |
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11.羅刹国 |
★★★★★ |
キタ━━━(゚∀゚)━━━!!
残を超えるくらい勢いのある激しい曲。
歌詞が漢字だったりリフが日本音階だったりと、随所に和の雰囲気を持つ。
残のときのように、もはや歌詞通りには歌っていないが、それがいい。
この曲を聞くと、反射的に体が動いてしまうようになれば、一人前の虜さん。
今でもたま〜〜〜にやる、数少ない昔の曲。(2006/10/26記)
でも、途中の合いの手…「いち に さん し」だけはカッコよくない。
「己遠忘れ修羅と成り 心持つ者 全て無と成り 此れ既に時遅く 全て崩れたり」 |
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12.ザクロ |
★★★★★ |
ザクロの実が張り裂けるように、心が張り裂ける様子を描いた歌。
愛する人を想うあまり、感情が溢れ返って心が壊れていく。
そして手首を切ることで、自分を解放しようとする。
勘違いしてはいけないのが、決してリストカットを推奨する歌ではないということ。
この歌を聞き、こうなってはいけない、こういう状況を作ってはいけないという事を学ぶべきです。
痛みで弾けるザクロからは、美しい花は咲かないのです。
「私は壊れる 貴方を無くし 愛してる」 |
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13.太陽の碧 |
★★★★★ |
夏全開の爽やかな歌。
だが、歌詞は非常に悲しいものがある。
実はこの歌詞は京の実体験で、大切な人に裏切られたことを歌にしている。
本当なら思い出したくも無い過去を歌にすることで、自分を乗り越えようとしている。
きっと京はこの歌を歌うたびに胸を痛めるが、その度に強くなっていったはず。
素晴らしい曲なので、必聴!
「傷付けられて 傷付け合って 人は傷を隠すけれど
自分自身を超えてみせるよ 傷は綺麗な花になる」 |
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総じて・・・ |
★★★★★★★★★☆ |
Dir en greyの2枚目のアルバム。
2枚目にして、完璧に独自の世界観を表現している。
アルバムのタイトルであるMACABREは”死”を象徴する言葉であり
子供を食べる脈、飛び降り自殺の理由、首を吊るan injection、戦争の蛍火…etc…
という具合に、タイトル通りに曲は死に纏わるものが多い。
人間の枠を超えた「生き物」としての性、裏側を表現した作品であると想う。
1曲1曲の完成度が素晴らしいし、一貫して個性があって飽きない。
歌詞も深く、音楽を通して学ぶ事がとても多いと思える一作。
だが、最後の最後まで希望の光が見えないので、苦手な人はとことん苦手なアルバムだろう。
個人的に、Withering to Death.に続くDir en greyの名盤は、このMACABREですね。
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1.鬼眼 |
★★★★★ |
キタコレ!!
和とエロとグロと重音の融合。これぞDir en grey節と言った感じ。
今までのアルバムの1曲目はSEだったから、ちゃんとした曲で驚いた。
サビの謎の四字熟語もなんかカッコイイね!
ちなみに、この曲までのシャウトと、これ以降のシャウトは発声が違う。
「女の死体を咲かせましょう 京の都に咲かせましょう」 |
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2.ZOMBOID |
★★★★☆ |
なんという歌詞…トランスプレイってなんですか!
曲調が凄くカッコイイし、京の歌いまわしも独特なので、普通に聴くにはいいんだけど…
これをカラオケで歌うのには勇気いるね!特に女の子の前ではね!
でもカッコイイので、是非とも挑戦してください。
ちなみに、エローい人が同性愛に目覚めるという内容です。
DAMだとサビの歌詞が出ないのは許さん。
「ナースコスプレ「に」舐められながら 我慢できずに射精のお時間です」 |
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3.24個シリンダー |
★★☆☆☆ |
JESSICAのカップリングだった曲。
未だにタイトルの意味が理解できません…。誰か教えて!
曲調は寂しげで物静かで、だけど感情の篭った感じ。
一部のファンには人気のある曲だけど、6分超えと長くてだれるので、僕は余り好きじゃない。
「夢は枯れ 砂に還り 僕の声届きますか?」 |
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4.FILTH |
★★★★★ |
Dir en greyが最も得意とするタイプの曲。
和とエロとグロはもちろん、メロはとことん暗く怪しく、サビは明るく美しいというパターン。
このパターンは脈から始まったのかな。朔もそうだね。
そして僕はこのパターンの曲が大好きです。
このFILTHのサビ、めちゃくちゃいいメロディで最高です。
もちろん、メロのどろどろさも必聴ですよ。
「肝臓入りのオレンジジュース 腎臓混じりの甘口カレー 膵臓仕込みのペスカトーレ」 |
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5.Bottom of death valley |
★★★★★ |
これはタイトルが既にカッコイイね。死の谷底。
曲調は決して激しくはないけれど、この曲には激しさと悲しさを感じるね!
痛い歌詞も注目だけど、是非聞いて欲しいのはI will go to the heavenの部分。
ここの「I」のシャウトがかっこよすぎるんです。
「底に眠る車のトランクには 私の子供詰めて今も二人で」 |
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6.embryo |
★★★☆☆ |
な ん だ こ りゃ ー !
サビ以外メロディはほぼ無し。
ブツブツ何か言ってるだけ!あるのはテンポだけ!
何より驚くべきは、これがシングルだということだ…。
さすがディルッ!おれたちに出来ないことを平然とやってのけるッ!そこにシビれる憧れるゥ!!
でも曲はイマイチです。
「My Sweet Mother 微笑んで 心がね張り裂けて笑ってる」 |
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7.深葬 |
★★☆☆☆ |
なんか、グイングイン言ってるインスト。
ずーっと聞いてると気持ち悪くなりそう。
濃いアルバムなので中休みと思ってます。休めないケド。。 |
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8.逆上堪能ケロイドミルク |
★★★★☆ |
これまた凄いタイトルですね…。てかこのアルバムこんなんばっかw
そして未だにタイトルの意味が理解できません。誰か教えて!
Aメロは全て裏声でめちゃくちゃ怪しい…。
FILTHのカップリングですが、今思うとあのシングルはとんでもないですね。
「部外者はテレビ見ながら拍手喝采 これから始まるショーをご覧あれ」 |
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9.The Domestic Fucker Family |
★★★★☆ |
このアルバムは本当に壊れてますね。
なんだこの曲!
ノリだけはやたらいいので楽しいんですが、これはDirの中でも結構問題作じゃないだろうか。
歌詞がどうとかじゃなく、雰囲気と歌い方がヤバイ。
「ドメスティックファッカー!ホッフォフォーゥ!」
だが、それがいい。
「放送禁止のリアルアイドル Mr.Fucker M」 |
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10.undecided |
★★★★★ |
アコギから始まるイントロが印象的なバラード。
タイトルの意味は「決意できない」という事ですね。
詞が凄くいいです。やっぱ京の書く詩はいいわ。
曲も終始アコギですが、力強いところはしっかり熱が篭ってる。
ギターソロは必聴。
「離れない 離れたく無いけど 波で消えてゆく君の足跡又一つずつ 」 |
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11.蟲-mushi- |
★★★★★ |
これまた凄く良い曲なんだけど・・・なんでこの位置に持ってきたのか!
静かなバラードが2曲続くと、どうしても印象が悪くなるだろうに…。
多分、ここでリスナーをどうしようもない絶望に陥れたかったんだろうね。
undecidedには哀しいながらも綺麗な部分があったけれど、こっちは本当に絶望的。
それにしても…蟲か…。
「打ち明けられない誰も 信じられない誰も彼も」 |
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12.芯葬 |
★☆☆☆☆ |
僕はこの曲を語れません。
ずっと同じメロディの繰り返しなんですが…何処となく気持ち悪さがあります。
いやいや、前2曲が余りにも…なので、これまた中休み的な存在でしょう。休めないケド。。 |
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13.JESSICA |
★★★★★ |
シングルカットされた曲。
曲調が非常に明るいので、このアルバムでは少し浮いてしまってる印象がある。
でも、この曲が無かったら無かったで、本当にどうしようもないアルバムになってたと思うね(笑
明るくて突き抜けた曲で、ディルの曲の中でも人気が高いし、普段聞かない人にも勧められる。
でもキーが高いので、カラオケで歌うには少し厳しい。
「Sidの夢」は必聴部分!
「恋焦がれ 夢を見て 恋をして 恋に恋して 夢は終わるSidの夢」 |
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14.鴉 -karasu- |
★★★★★ |
JESSICAがあって、最後は明るく終わるのかな〜っと思いきや…これか。
「残・蟲・鴉・朔」は、Dir en greyの問題児4部作ですね。
これまた歌詞がヤバい。
ちなみに京曰く「サビは矢井田瞳風に歌ってみました」だそうだ。うーん、確かに(笑
怪しいイントロ、暗いAメロ、シャウトだけのBメロ、サビは1回だけ。
なんだこの曲!
「僕にはアレコレソレが足りず生まれる前から胎内の廃棄物で」 |
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15.ピンクキラー |
★★★★★ |
よりによって最後がこの曲…ほんとこのアルバムはぶっとんでます。
Dir en grey最速の速さです。カラオケだと、何処歌ってるのか解らなくなります。
激しすぎてもうトリップしてしまいますね。
歌詞も意味不明。「失禁塗れでもマスターベーション」って、頑張りすぎ(笑
でも、これぞDir en greyとも言えるような曲です。
「ドロけるから 弾けるから 行きましょう」 |
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16.神葬 |
★★★★★ |
おっと、まだ続きがありました。
最後は3度目のインストです。
これはピアノの綺麗な曲。癒し系で凄くいい曲です。
この恐ろしいアルバムを聴いていて、なんだかやっと安らげた気がします。
こんなアルバムはタイトル通り葬ってしまうべきかもしれません。
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総じて・・・ |
★★★★★★☆☆☆☆ |
Dir en greyの3枚目のアルバムです。
Dir en grey史上、最も濃く、恐ろしく、変態なアルバムでしょうね。
全体的に物語調の曲が多く、それもほとんど救い様の無い歌ばっかり。
絶望に落ちたい時はコレを聞いてみるといいですね。
しかしながら、曲はどれもなかなかにカッコイイものばかりです。
鬼眼やFILTHはイントロから引き込まれますし、embryoや鴉のサビも味があって良いです。
とにかく捻じ曲がった曲ばかりなので、一風変わった音楽を聴いてみたいなら、是非オススメです。
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1.Mr,NEWSMAN |
★★★★★ |
ポップでキャッチーなロックナンバー!
ノリノリで進みますが、サビでスローダウンしメロディアスな展開になります。
聴きやすい上にヘビィでかっこいい、言う事無しの名曲!
歌詞の内容は、メディアへの批判だと思います。
それにしても、京がチェケラ!なんて言うことに衝撃を受けた。
「罪に笑い罪に泣く被害者の皆様 何時もほら今もほらニヤケタ豚が」 |
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2.Ugly |
★★★★☆ |
こ、これは…!ボーカルが壊れすぎw
全てをバカにしているような歌いまわし!これはある意味必聴!
演奏全体が不気味で、だんだん激しくなっていく展開がいい!
これはこのまま鬼葬にいれても違和感がないくらいおかしい曲。
歌詞が「Destruction(破壊)」ではなく、「Distraction(放心)」なのも面白い…。
「暴言クズリスト モザイクなHallelujah」 |
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3.HADES |
★★★★☆ |
Aメロの「ナァアァアァアァアィメアー」がカッコいい!
これまた不気味なギターの音が怪しい!
サビはシャウト連発、コンパクトに纏まっててノリが良いです。
Dieのギターソロも聴き所です!歌詞はよくわかりません!
「NIGHT MARE HETEROの絵画さ「帝王切開想像妊娠」のCANDY」 |
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4.umbllera |
★★★★★ |
コーラスを多く取り入れた一体感のある曲。
全体的にパンクテイストな感じで、Aメロはテンポよく進んでいき、
サビで転調して急に明るくなり、コーラスとの掛け合いも非常にノリが良い!
カラオケでも皆で歌えば最高に盛り上がる一曲!
「最高のディナーショウさ Hey Miss Girl is Very Fond Of Child 」 |
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5.children |
★★★★★ |
シングル『太陽の碧』に収録されていた『children』のアレンジ。
元の面影はほとんど残ってません。歌詞も曲も、既に別物!
全体的にラフでHIPHOP調、でも音は重いしカッコいい!
Bサビの流れるような歌詞が聴いてて気持ちいいです。
カラオケで歌う時は、『BAS GAS BAKUHATSU!』で笑わないように注意!
「思考回路teroism limiter cut切断」 |
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6.秒「」深 |
★★★★★ |
ミニアルバム『MISSA』に収録されていた『秒「」深』のアレンジ。
こちらは原曲の面影を残してますが、格段にカッコ良くなっています。
MISSAと聞き比べると、イントロの音の厚さ、重さがもう全然違いますね。
ボーカルは最初から最後までシャウト、歌詞も意味不明で、完全に勢いで勝負している曲!
MISSA時代を知っている人はニヤニヤしながら聴くといい。
「JENOCIDE AND ... DEADBORN + BORN AND... DEAD SUICIDE + Mr'BONE + DEAD」 |
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総じて・・・ |
★★★★★★★★☆☆ |
鬼葬のリリース後、シングル『CHILD PREY』と同時に発売されたミニアルバム。
リリース時期は鬼葬とVULGARの間だけど、音楽性はどちらにも属さず、独立しています。
全体のバランスなんか考えず、とにかく勢いのあるライブ重視の曲を詰め込んだ感じ。
濃い曲ばっかりだけど、6曲だけと短いので、気軽に聞けます。
じっくり聴くよりも、みんなでワイワイ騒ぎながら聴くと楽しいかな。
昔の曲のリメイクは、ファンには嬉しいところ!Dir en greyの成長具合がわかりますね!
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1.audience KILLER LOOP |
★★★★☆ |
新しいDir en greyの世界へようこそ。
前作の「鬼葬」とは明らかに空気が違う。
開幕のシャウトは何処から声が出てるんだ…って感じの凄まじい声ですね。
最後までキャッチーさは無いが、メロディの綺麗なこと…。
これをカラオケでちゃんと歌えるやつは10000人に1人くらいだろう。
「目の前は生きる意味がない? 目の前は深いお前らの渦と嘘の箱庭 」 |
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2.THE III D EMPIRE |
★★★☆☆ |
珍しくラップ調な曲。
多分サードエンパイアと読ませて「第三帝國」って意味だと思うんだけど、
この綴りじゃスリーディーエンパイアで「三次元帝國」に…。
今までとは全く違う言葉の使い方にかなり衝撃を受けました。
「魔人婦穴」と書いて「マリファナ」ですもん(笑
「花火綺麗な夜空 子供は笑い喜ぶ spark and spark」
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3.INCREASE BLUE |
★★★☆☆ |
ロックンロールなノリの疾走曲。
女の子が殺人鬼にレイプされてビデオに撮られ、挙句殺されるという危なげな歌詞です。
歌詞はそんなですが、殺人鬼の視点で書かれてるので、かなりノリノリです。
レディースアンドジェントルメーン!の部分はかなり好き。
でも全体的にメロディが弱い気がする。
「Your name is Jely Anne. Ladies and gentlemen, It's show time.」
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4.触紅 |
★★★☆☆ |
篭目篭目〜が出てくる京お得意の和風な歌詞。
音はかなりヘヴィだけど、スローテンポ。
この曲のシャウトは割と簡単に出せると思うので、シャウト初心者にお勧めかも。
このCDではインパクトが弱いんだけど、この曲はライブに真価があります。
演奏も違ってるし、京がマイクを使わずに生声で歌ってくれる部分もあります。
「夢は夢の儚い夢の中で夢を懐き描く少女」
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5.砂上の唄 |
★★★★★ |
超メロディアスでひたすらに綺麗な唄!
この曲のキーはかなり高いです。女性キーかと思うくらいに…。
京が珍しくビブラートをかけてるところもポイント。
本当にいい曲なのでカラオケで歌いたいけど、高すぎて無理です。
「空の涙に射たれた 全ての人達 幸せに見えて 俺の左側にもう君は居ない 滲む去年の風」
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6.RED...[em] |
★★★★★ |
久々に入った長めのギターソロがカッコイイ!
サビは盛り上がりに欠ける気がするが、AメロBメロがカッコ良すぎるので良し!
ラストの「扉は閉ざしたまま」の発声は鳥肌が立つくらいカッコイイ。
一気に声を放つというか、京はこういう歌い方が本当にカッコイイなぁ…。
何だかカッコイイとばかり連発してしまった。
「信じるものだけが救われるの? 馬鹿にしてる」
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7.明日無き幸福、呼笑亡き明日 |
★★★★★ |
またまたDir en greyの新境地。こういうタイプの曲は初めてです。
恋愛の歌が多い中、「社会に嫌気が刺した人間の歌」なんて新鮮な感じ。
早口でキーが高くて休憩する暇もないしシャウトもあるという、カラオケでは高難易度な歌!
「シャバダバビバ シュビダバビバ デュビダビダバ シャルララララン」なんて歌詞はDirぐらいだね!
色んな意味で必聴な歌。
「表の顔裏の顔上手く使い分けられていいね
僅かながら嬉しいです 俺は人間を捨ててないので...」
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8.MARMALADE CHAINSAW |
★★★★★ |
今回のアルバムで最も洋楽色が強い曲。
「時計仕掛けのオレンジ」という小説をモチーフに使っているように見えて、
内容はあんまり関係ないという良く解らない歌詞(笑。
ノリのいい音楽と痛快な歌詞が聴いていて気持ちが良い。
サビのメロディーのキャッチーさはアルバム中トップ!
「素直に生きてるのが長所で短所はございません」
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9.かすみ |
★★★★☆ |
シングルカットされた曲。これがシングルとわ…。
Dir曰く、キャッチーさを無くしつつ、メロディーに深みを与えたそうな。
確かにキャッチーさはほとんど無いし、メロディーは深い感じ。
AメロBメロ、サビと淡々と進んでいきます。
最後の最後が高くて…この部分の所為でカラオケで歌えない。
「そよとの風も無い真昼の十三時 彼女は無言に今も畳の下 」
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10.Я TO THE CORE |
★★★★☆ |
パンクなノリ。
時間が2分半くらいしか無いのに、イントロが1分近くを占めているという…(笑。
そこらのパンクバンドに負けないくらいパンクしてます。
短い歌詞の中にもメッセージ性があるし、やっぱDir en greyはスゴイわ。
京の声が変ですが、別に変声機を使ってるわけでもなんでもない。
「そんな奴だけじゃないのも知ってる全ては求められない
でも俺は今も声枯らしながら腐りきったお前らに...」
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11.DRAIN AWAY |
★★★★★ |
シングルカットされた曲。
こんな言葉日本語にあるのかよ的な「京語」が沢山使われた歌詞に注目。
PVを見れば解るのだが、哀しい恋を歌った昔話です。
顔に傷がある女性と、ごく普通の男性との恋。
その顔の傷の珍しさに見世物小屋(ショーブース)に入れられる少女…。男性はどうしたのか。
「夕暮れ照らす小屋の裏に咲く桜の下 今だけ今だけでも袖で隠した傷跡消えて」
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12.NEW AGE CULTURE |
★★★☆☆ |
多分、アルバム中で最も異才を放っている曲。
出だしの「Time to Escape」が最高に気持ちいい。
しかし曲中の「シュワワ シューワワー!」にどうしても笑ってしまう。
全体的に曲調はカッコイイので、雰囲気で聴けばいいと思う。
「Identity Smash&Smash 口先の奴らを」
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13.OBSCURE |
★★★★★ |
今作の目玉曲。
初回限定版にはこの曲のPVが特典としてついてきたのだが、
余りの内容の過激さに規制がかかり、映像編集を余儀なくされたという有名な曲。
曲としては、メロはどろどろ、サビはひたすら綺麗というディルお得意のモノ。
この曲の真髄は、サビ前の「覚えているのでしょう?」にあると思う。
ここのシャウトは本当にカッコイーなぁ。
「Bloody Baby&Sacrifice 覚えているのでしょう?」
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14.CHILD PREY |
★★★★☆ |
シングルカットされた曲。初めて聴いた時はディルは洋楽になってしまったのかと思った。
キャッチーでポップで、どこか狂気を含むんだけど楽しい曲。
ライブでも盛り上がるし、歌えれば多分カラオケでも…パート的に一人じゃ無理なんだよなぁ。
歌詞が全て英詩というのはディル史上で初めての試み。
この曲の何がスゴイのって、この曲でも京は変声機械を使っていないことだ…。
「Dying a Child Kiss Me kill Me Love Me」
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15.AMBER |
★★★★☆ |
アルバムの最後を飾るのはスローテンポでメロディアスな曲です。
ひたすら優しい歌声で進んでいきます。
一度目のサビは低く、二度目は高くという変化をつけることで盛り上がりがスゴイ。
歌詞は京自身のことを歌ったものなんだけど、この詩を読んだファンは嬉しかっただろうね。
京がいつまでも歌い続けるという意思が表れています。
「声が枯れるまで歌おう」
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総じて・・・ |
★★★★★★★☆☆☆ |
Dir en greyの4枚目のアルバムです。
前作「鬼葬」と比較すると、明らかに路線を変えてきた感じ。
チューニングを下げ、英詩を多く取り入れることで、音の重さとノリを出すことに成功。しかし重さを前面に出しすぎて、キャッチーさやポップさが薄れてしまった感じがする。
歌詞は以前のように物語調のものは減り、変わってメッセージ性の強いものが増えた。以前のようなエログロ系のDirも好きだから、そういうものも作って欲しいところ。
それにしても毎回思うけど京はスゴイね。音域は広いし、これだけ多彩な声出しててほとんど変声機械を使ってないんだもの。
巷では「完成度の高いアルバム!」と評価されてるけど、自分としてはまだ未完成な感じがした。
と言うのも、次のWithering to Death.が凄すぎるからだろうか(笑。
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1.Merciless Cult |
★★★★★ |
ドタマからヘヴィな音を聴かせてくれる。
低音パート・高音パート・超絶シャウト・デス声・裏声と1曲目にして実に多彩。
おいおい、京の中に何人いるんだよって感じです。
「比較と比例の中…」からはうほ、京さん大丈夫ですか!?と思っちゃうほど凄まじい声。
一気にディルワールドに引き摺り込まれること間違いなしです。
「お前が望んだ結末だろう さぞかしロマンティストなんだろうぜ」 |
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2.C |
★★★★★ |
今作の目玉曲です。
Dir en grey史上でも最高峰な曲だと思います。
1曲目からの繋がりもGOODです!
「実際〜」からは綺麗すぎて鳥肌モノです。全人類に聴かせたい。
ちなみにタイトルの意味は、色々憶測がありますが視力検査の記号だとか。
「何度死んでも叫び向かうさ 声を壊し心で叫べばいい」
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3.朔-saku- |
★★★★★ |
開始から渾身のシャウト。
もうデスデスデス。Dick men,Fuck off Fuck off And Wipe!!
なのにサビはメロディアス!超綺麗!感動モノ!
美と狂を見事に融合させたすばらしい曲!
ちなみにこの曲の最高音はオクターブ2つ上のミ。高すぎ。
こんな曲をシングルにしちゃうDir en greyは最高です。
「残酷なまでに交うは月と太陽 明日さえも眼を塞いだ 赤日に問うは寡黙と・・・」
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4.孤独に死す、故に孤独。 |
★★★★★ |
京の想いが言葉になって滲み出た一曲。
やっとスローテンポな曲がきた〜 と思ったら、Ash to Ash!!
苦しそうな声から哀しそうな声、感情のままに叫ぶ声、ゾンビのように爛れた声…
おいおい、京の中に何人いるんだよって感じ。(2回目)
ライブでは、口の中を引っ掻き回して血を吐き出すパフォーマンスは圧巻…
「違うと願うのは後ろ向きの唯一の救いであり…」
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5.愛しさは腐敗につき |
★★★★★ |
昔の懐かしさを感じさせる哀愁漂うバラード
叫ぶだけが京ではありません。こんな歌も見事に歌い上げます。
昔の白黒なフィルム映画を観ているような感覚に陥ります。
全体的に暗いんだけど、どこかお洒落な雰囲気を持つ曲。
「ありふれた日々さえ今ではもう懐かしい 空にひらひら舞ってる灰の花びら。」
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6.Jesus Chirist R'n R |
★★★★★ |
今までに無いタイプの曲。
R'n Rとありますが、ロックンロールしてるのはサビくらい。
変なイントロから始まり、HIPHOP調に始まったと思えば、いつものDirらしい歌が入り
そして綺麗な裏声のominous communicationで、サビではロックンロールと…。
展開が目まぐるしく変わるけれど、決して破綻することなく纏まっててスゴイ。
「お前らの社会の中で俺は上手く笑えてますか?」
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7.GARBAGE |
★★★★★ |
いきなりデスシャウトにアップテンポなリフ。
初めて聴いた時は 歌詞見てても何処歌ってるのか解らなかった。
こんなに聞き取りにくい「Ladies and gantleman」は、世界中探してもこの曲だけだろう…。
叫ぶしデスるし裏声だしメロディアスだし…
おいおい、京の中に何人いるんだよって感じ。(3回目)
「排水溝に流れてゆく俺の子供は無能な欠片 俺の手じゃ何も掴めない」
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8.Machiavellism |
★★★★★ |
朔のカップリングにもなってた曲。
Die得意のカッティングがスゲーかっこいいね!
歌詞もShowTime!!なんてダサい感じだけど、京が歌うと全然カッコイー!
サビは力強い感じで最高だね!ただ、カラオケでは上手く歌えない…。
HURRY UP! HURRY UP!! WRIST CUT SHOW!!って、歌詞カードには書いてるけど
実際はcan you carry on wrist cut show!!と歌ってます。
「そうさ今も俺は見つけられない 存在の意味が
だからもっともっともっともっともっと この体に意味を刻み付ける」
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9.dead tree |
★★★★★ |
物静かにバラードだと思ったら「no one wants the present」で発狂。
この叫び声が悲痛でたまらない…。痛い、痛すぎる。
京の感情が炸裂。これもアルバムの目玉曲です。
歌詞の内容は多分、戦争の虚しさと自分を重ねて歌ったものだと思う。
「何故?何故?繰り返される 二度と癒えない」
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10.THE FINAL |
★★★★★ |
Dir en grey屈指の名曲!
これは泣く…素晴らしすぎる。
こんなにも感情を出して歌えるのは京しかいない。
「So I can't live〜」の部分から胸に込み上げてくるものは、言葉では到底表せない。
この歌は全人類に聴いて貰いたいほどの名曲。
「手の中には愛すべき人さえも 華々しく散って」
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11.Beautiful Dirt |
★★★★☆ |
終始シャウトな曲。
明らかにDir en greyの影響を受けているのに
「清春さんに影響を受けました」とか言うバンドを京は嫌っていて、
そんな奴らに向けて書いた歌詞は必見です。
自分に自信がないとこんな詩は書けないなぁ・・・。
「お顔が一番の自慢だろ たいした事ねぇクズ野郎 消えろ。」
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12.spilled milk |
★★★★☆ |
このアルバムの中では、どれにも当てはまらない不思議な雰囲気を持った曲。
歌詞が色んな意味に読み取れるので面白い。
サビは穏やかに歌うのに、途中で見せる激しさも聴き所です。
好みの問題で★4つにしたけど、かなり高レベルな曲だと思います。
「俺に何を求めているの? 綺麗だとか何だとか言えば眠れるのか?」
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13.悲劇は目蓋を下ろした優しき鬱 |
★★★★★ |
ある日Dir en greyの元に、ファンの人から「死にたい」という内容の手紙が届いた。
それから暫くすると、そのファンの友人からまた手紙が届いた。
「その子は、Dirのライブを最前列で見ることができて悔いは無いと死んでいった」と書かれていた。
その手紙を読み「自分達に何か出来ることは無かったのか?伝えられることは無かったのか?」 という想いから作られたのがこの歌です。
何処までも弱くて…優しい歌です。
「今だけでもいい 生きてください」
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14.鼓動 |
★★★★★ |
アルバムの最後を飾るのは至上のロックナンバー。
歌詞は苦しい…歌も苦しい…。
だけど生きていかなければならない、決意のようなものも感じる力強いナンバーです。
中盤の「止まない〜…」からの展開は鳥肌モノ。なんでこんなに痛い叫びができるんだろう。
この名作だらけのアルバムで、ラストを飾るのに相応しい一曲です。
鼓動のPVは朔のPVの続きになっています。
PVではワンシーンのために曲が止まるという演出があり、これがまたニクイ!
「声殺して 目を塞いで 闇に溺れて彷徨って」
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総じて・・・ |
★★★★★★★★★★ |
自分の音楽史上で今のところ最高傑作。
前作「VULGAR」は音のヘヴィさに拘ったため、聞いていて疲れることもあったが、
今作ではヘヴィなだけじゃなく、そこに上手くメロディを載せて消化した感じがある。
2005/3/23の発売から、2006/6/2の今まで、ほぼ毎日聴いてる。
それでも全然飽きないから凄い。後世に残したいほどの名盤です。
Dir en greyってどんな音楽やってるの?って聞かれたら、このアルバムを聞かせますね。
ディルが好きって言うと、ビジュアル系聞いてるの〜?ってなんか馬鹿にされるんだけど
僕は「Dir en greyが好き」って胸を張って言えます。
だって僕はこんなに素晴らしい音楽を知ってるから。
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1.CONCEIVED SORROW |
★★★★★ |
いい意味で期待を裏切る1曲目。
まさかバラードが来るとは思いませんでした。いや、バラードかこれは?
しかしこの暗いアルバムには相応しい曲です。メロディ、歌詞、構成のどれを取っても満点。
このアルバムの出来を嫌でも期待させられるってもんです。
ずっと暗い雰囲気で進みますが、サビメロのキャッチーさにびっくり。
Dir en grey節の炸裂ですね。
ラストの声が擦れるほどの高音には驚きです…。
「嗚呼届かない離れてしまう 穢れのない 優しさに 涙と眠りたい」 |
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2.LIE BURIED WITH A VENGEANCE |
★★☆☆☆ |
Slipknot?
そういう印象しか残らない。特にラスト部分。
海外で色んなものを吸収してくるとは言ってたが、海外に染まったらダメじゃない。
曲の完成度は確かに高い。カッコイイしキレてる。
まるで鈍器で殴られたようにガツンと来る重さを持ってる。
しかし『FuckFuck』という歌詞はちょっと…中学生みたいです。
『別にDir en greyがやらなくても…』な曲。
「Crime without reason does exist」 |
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3.THE FATAL BEIEVER |
★★★★☆ |
昔と比べると、安定した重さがあるね!
サビよりもメロのほうがカッコいいと思ってしまう僕は異端?
途中のちょっとラップっぽくなるところが面白い。
が、その後はお決まりのシャウト連発でちょっと残念。
変わった曲調とメロディなのに、何故かワンパターンという、個人的にあと一歩な曲。
「Please grant me my small wish 骨の髄まで愛してくれ」 |
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4.AGITATED SCREAMS OF MAGGOTS |
★★★★☆ |
本人達曰く『Dir en grey史上で最凶の曲』。
確かに今までで最も重く早く凶暴で…何とも聞きづらいです。
勢いで勝負するのかと思ったら、テンポが変わったり変拍子になったりと、意外に多彩。
ボーカルも最高にキレてて、サビの声は突き刺さりそうなほど。
ただ、曲は凄くカッコいいのに、歌詞が…。京ならもっと良い歌詞を書けるだろうに。
LIE BURIED WITH A VENGEANCEが鈍器なら、こっちは刃物といった感じ。
ちなみに、シングルとは演奏が少し変わっています。
「I can't hear the voices of society anymore」 |
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5.GRIEF |
★★★★★ |
これが今アルバムの目玉曲かな。
恐ろしささえ感じる狂気を含んでます。正直、背筋がゾッとしました。
たった4分の中に、ホラー映画を一本詰め込んだようなボリュームを感じます。
"血がバニラみたいな味がする"は、最高にイカれたフレーズです。恐ろしい。
こういう曲は、今までのディルにはありそうで無かったタイプです。
ボーカルの器量が格段に上がっているのが伺える。
囁くような声から金切り声のようなシャウトへの切り替わりは、さすがの一言。
洋楽っぽいのに、日本音階なリフが気持ち悪さを醸し出しててカッコいいです。
「何故だ… 真実を感じずに生きる 何処に愛があるのかさえ──」 |
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6.凌辱の雨 |
★★★★★ |
先にシングルとして発売された曲。
シングルでは切なさを前面に出してましたが、アルバムでは力強いアレンジになってます。
最近洋楽チックになってきたDir en greyですが、こういう曲をもっとしてほしい。
世界に多数のバンドがあれど、この曲はディルにしか出来ないと思います。
曲は静と動が混ざり合った感じ。不思議なメロディですが、何故か耳に残ります。
単体で聞くのなら、シングルのほうが聞きやすいですね。
「激情の涙に希望さえ滲んでゆき今を生きていく強ささえ…激情に狂い嘆き 祈りを夕日に掲げ…」 |
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7.DISABLED COMPLEXES |
★★★★☆ |
メロディだけで『異常さ』を伝えてくるのは、流石はDir en greyと言ったところ。
歌詞を読まなくても、曲の雰囲気だけで歌の主人公が病んでいることが解りますね。
オカしくなってブツブツ呟いていた主人公が、曲の後半で発狂 といった感じでしょうか。
途中の京のシャウトにエコーがかかる部分がカッコいい。
ラストの『サイコキラー』の連発は、聞きようによっては怖いのですが、何故か笑ってしまう。
「誓う言葉もない 流す涙も枯れて Tonight I go mad」
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8.ROTTING ROOT |
★★★☆☆ |
最初聞いた時、『踊れそうだな』と思った。
ちょっと古めな雰囲気で、ジャズっぽいかな?
前の曲や、前作のJESUS CHRIST R'n Rにも通じる感じがある。
前の曲が既に狂ってるとしたら、こっちは狂い始めという感じ。
ルーズな感じが出てます。
「ただ生きているだけの無能なその声 [ ]出せない夢も愚かな泡となって 消えろ」 |
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9.艶かしき安息、躊躇いに微笑み |
★★★★★ |
全体的に痛いアルバムだけど、この曲が一番痛い。
感情を伝えたいのなら、他の凶暴な曲よりも、こういう曲のほうが遥かに伝わると思う。
絶望に打ちひしがれ、感情が高ぶって最後は耐えられなくなるという、
一連のストーリーが短い一曲に詰まっている。
ラストの一瞬の沈黙のあとの慟哭は必聴。
初回版の特典である2-DISCに収録されている方は、更にとんでもないことになってます。
「もう二度と…光は消え…叶わない…もう二度と…もう誰も…全て消えろ」 |
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10.THE PLEDGE |
★★★★★ |
最高ですね。。
ラスト周辺は完全に女性キー…でも、京の歌には力強さがあるね。
砂上の唄+DRAIN AWAY+αという感じで、正統な歌モノ。
こういうメロディアスな曲をもっとやってほしい。
これこそDirしか持ち得ない、Dirしか出来ないメロディセンスだと思うんだが…。
「何故に理念は春 はるか遠い約束の声 もう聞こえやしないさ」 |
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11.REPETITION OF HATRED |
★★★★☆ |
ミドルテンポで展開する重低音の効いたロックナンバー。
サビは単調だがDirらしいメロディで、激しい中に芯がある。
1回目のサビ終了までは良いんだけど、後半がグダグダな感じがする。
3分で終わっていればもっと良かったなぁ。
「I hate you - Dead passion」 |
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12.THE DEEPER VILENESS |
★★★★☆ |
何もかもに怒りをぶつけてる感じ。
京が吠えたり唸ったり、暴れてます。
単体で聞くなら凄くいいんだけど、このアルバムの12曲目に、こんな曲を聴く体力がありませんw
2回目の『Death for All - Death for All』は聴き所です。
可愛らしい声が崩れていくところにゾクゾクきます。
「I don't even think of you as my friend」 |
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13.CLEVER SLEAZOID |
★★★★★ |
キタ━━(゚∀゚)━━!!
初めてこの歌を聞いた時は、とんでもない衝撃を受けたもんです。
1回目と2回目のサビで、同じメロディなのに感じる印象が全く違う。
1回目は狂気すら感じるが、2回目は切なさを感じる。そんな不思議な構成。
アルバムバージョンということで、シングルよりも更に激しさを増してますが、
全体的に音が篭ったようなアレンジになってしまっている。
このアルバムにはこれで良いと思うが、単体ならシングルのほうが聞きやすいですね。
「声も出ないくらいに…そんな今に一人と気づく」 |
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総じて・・・ |
★★★★★★☆☆☆☆ |
間違いなく賛否両論の作品。Dirの魅力は和を含んだロックだと思っている人には余りお勧めできないが、激しさこそDirの魅力と思っている人には良いと思えるアルバムじゃないでしょうか。
僕は前者の方だったので、このアルバム自体は余り好きではない。
一曲一曲の完成度は素晴らしく大粒揃いなのだが、全編を通して聞くとなると、バランスが悪いと言わざるを得ない。シャウト曲を少し減らして、代わりに歌モノを増やせばもっと良かったかな。
もっともっと上に行けるバンドだと思うので、次作に期待しています。
余談だが、今までのアルバムでは、ラストはアクロの丘・太陽の碧・神葬・AMBER・鼓動という、
全て綺麗な曲ばかりなのに、今回はCLEVER SLEAZOIDという暴れ曲。
このことから、狂気を前面に出していきたいという事は解るのだが、
その所為でどうも聞き心地が悪く、釈然としない終わり方になってしまった。
ところが、曲順をまるっきり逆にしてみると、割と聞きやすいアルバムに大変身。
聞き難いなーと思っている人はお試しください。
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